緊急オペ!(dynabook ES/425CME)

先日、友人から一つパソコンを預かりました。
dynabook ES/425CME

CPUはセレロン2.5MHz。

このパソコン立ち上げた瞬間からファンが全開で回り出し、Windowsが起動しきってもファンは全開で回り続け、2,3分後に落ちてしまうということ。
で、全然使っていないということだったのだ。ということで、壊してしまっても構わないと了解を取り付け、ダメもとで預かって可能なら治してみようと思ったわけです。

実際、家に持ち帰って立ち上げてみると、すぐに落ちはしないものの、聞いていたとおりファンが全開でまわり続けかなりうるさい。
↓ファンの写真。

ツインファンである。しかも結構大型。そらこんなもんが全開でまわり続ければうるさいはずだ。
実際ファンはうるさいものの、落ちるところまでいかず普通に動くみたいだ。おそらくは冬で気温が低く(うちの部屋は暖房のききも悪い)、落ちるまでパソコン内部が高温になっていなかったのだろう。で問題は熱であろうと。実際このセレロン2.5MHz調べてみるとかなり発熱がひどいらしい。そもそも設計が悪く熱くなるのなら仕方がないが、そうでないとすれば冷却機構に何かしら不具合があるのだろう。で、ファンがすごい勢いで回り続けるってことは熱が逃げれいないということだから、風の通り道がホコリなどで詰まっているかと思い冷却機構まわりを見てみた。

どうやら、ファンからパソコン側面角の排気口に風を排出しているらしい。排気口の中にちゃんと冷却フィンが装備されている。

↑冷却フィンの真下にトルクスねじで留められたフタがある。とりあえず開けてみる。トルクスT8のドライバーでねじを外した。
↓フタの中。

冷却フィンをもつヒートシンクがある。ねじを外して取れるか確認してみたが、取れなさそう。
しょうがないので、解剖作業に。ファン周辺をばらして中を確認してやろうということです。
で、dyanabookを観察してみたのですが、まずキーボードからはじめて分解していきました。(だいたいノートパソコンってまずキーボードを外すのが基本みたいな感じがしてます。)
で、結局ファンになかなか行き着けず気が付けば下の写真のような状況に・・・

キーボード。液晶ディスプレイ。DVDドライブ。HDDドライブ。結局はずせるものはなんでも外した感じですね・・・
↓基盤やケース。


分解していて感心したのが下の写真にある刻印。


使用するねじの種類のほとんどが刻印されている。これのおかげてかなり楽に分解することができた。本当は組み立て時の間違い防止なんだろうけど。

それで、見つけました。熱が逃げない元凶!。下の写真をごらんあれ!

例のヒートシンクの冷却フィンの入り口にあたかもフィルターと見まがうほどに、ホコリが詰まっておりました。
↓ちなみにそのヒートシンクの裏にはCPUが接着されておりました。

お気づきの方も多いかもしれませんが、実はこんなにもバラす必要は無かったのです。
最初に開けたファンの近くのフタを開けたとき、もう少し強くヒートシンクをつまみ上げていれば良かったのです。つまるところバラしてもバラしても全然ファンまで行きつかなかったので、あっちこっち力をいれて引っ張ったり色々やってみてたのです。そうするとヒートシンクが少し動いたので、「お?」と思いビビリながらも強くぐいっとつまみ上げると、さっきの凝縮されたホコリとともにCPU&ヒートシンクが外れたのです。

それでホコリを取り除き、再組み立てして電源を入れると奇跡的に動きだしました。はっきりいって半ば動かないかなあと思いながら電源をいれました。ヒートシンク部を外すときにいろんなところに結構力入れて物理的に負荷をかけてしまっていたので・・・

めでたく、ファンの動作速度も劇的にさがり落ちることもなく安定して動作するようになりました。
ちなみにこのパソコン結構キビキビ動きまして、自分のパソコンよりも早いです・・・特にiTunesなんか数秒で立ち上がっちゃって、なんか凹みました。自分のパソコンでは1分くらいかかってしまいます・・・orz

結論!
dynabook ES/425CME がファンが全開から止まらず落ちるようになったときは、以下の手順でヒートシンク部に詰まったホコリを取り除く!!
1.ファンのとなりのフタをトルクスねじ(T8)をゆるめて開ける。
2.ヒートシンク部に貼ってある銀色のシールをはがす。(おそらくコレをはがすことで分解がバレて保証がなくなる。)
3.ヒートシンクを基盤に止めている4つの黒いねじをゆるめて外す
4.ヒートシンクをつまんで真っ直ぐ基盤から垂直方向に引っ張りあげる。このとき周りの部品にヒートシンクをぶつけたりしないよう細心の注意を払ってください。
5.ヒートシンク部に付着したゴミを取り除く。
6.1〜5を逆にたどって再組み立て。

しかし、よくもまあちゃんと再度組み上がって動作したものです。CPU&ヒートシンクを分解組付を実施のとき結構力をいれたのでCPUのピンを傷めたのではないかと疑ってました。
なので、あまり自分でやることはお勧めしません。よっぽどまともに動かなくて、にっちもさっちもいかなくなったような状況になって、なおかつ壊れてもいいと思うような状況にくらいしかやらない方がいいと思います・・・

以上、緊急オペの状況を報告しました。

以前書いた日記のVAIO PCG-TR3/SPのHDD交換のときや、NOKIA E61iの液晶交換もそうですが、分解組み立てして自らの手で、修理、改善を加えてやると、その物に対してすごく愛着が涌いて来ますね。正直今回のこのdynabook ES/425CME返したくないですね・・・